=5月=

お施主様の声

あの『健康な家に住みたいな!』の著者外丸氏より
一年間の連載でお送りします!

『家を建てるお値段』

−ローコスト住宅の問題点−

 家を建てようと思ったら、皆さんはどんな点を重視するでしょうか?モデルハウスに足を運び、 夢を膨らませる方も多いことでしょう。
 しかし、なんと言っても価格は大問題です。同じ物を買うなら、誰だって安い方が良いに決まっています。まして家を 建てるとなったら、支払う金額は桁違いに多くなります。そこで、広告を見ながら、坪単価の比較を始める人の気持ちも痛いほどわ かるのです。

 ただ、家に限って言えば、こうした比較はあくまでも参考程度に考えていた方が良いでしょう。というのは、業者によって坪単価 の出し方がまちまちだからです。《建築費÷家の大きさ》で算出されるのが坪単価ですから、素人が考えれば、どれでも同じだと思 いますよね?ところがどっこい、それが違うのです。

 問題は、家の大きさの表し方です。通常は延べ床面積を用いますが、ここには吹き抜けやバルコニーなどは含まれません。正真正銘、 「床の面積」だけなのです。ところが、これらも全て含んで家の大きさを表す場合があります。これを施工面積(工事面積) と言いますが、価格の安さで勝負するローコスト住宅では、例外なくこちらを使用します。というのも、大きな数で割る方が、 坪単価を安く見せかけられるからです。
                 
 一方、建築費にも問題があります。こちらは小さな数になるほど坪単価が安くなるので、ローコスト住宅では建物の本体価格だけを 用います。
 しかし、これだけで家は建ちません。他にも、付帯工事費(建築確認申請費用・現場管理費など)や屋外給排水工事費などが必要 です。その上、家という《箱》はできてもそれだけでは住めませんよね?エアコン・照明器具・カーテンなど総合すると結構な出費と なります。中には、こうゆう費用まで一切がっさい含めて坪単価を表示している良心的な業者もいます。

 そう考えると、坪単価だけで高いか安いか判断できないのがわかると思います。比較をするならは、住める状態になるのにかかる総額 で比べなければ意味がありません。その上、業者が違えば、外から中まで全て同じ家なんてあり得ないないでしょう。
同じでない家を、単純に価格で比較できますか?
                                       そうは言っても、こう考える方がいるかも知れませんね。「どの家も大差なんてないのでしょう?」と―。
私も一庶民ですから、高級な家が良いなんて思いません。本当に大差ないなら、小さい問題には目をつぶって、とにかく一円でも安い家 をお奨めするでしょう。しかし、実際には差が大ありなのです。
 例えば、耐久性の問題を考えてみましょう。日本の住宅寿命は、平均してわずか20年〜30年しかないのをご存知でしょうか? 30歳で新居を購入した場合、あなたの定年と時を同じくして、住まいも建て替えをすべき時期を迎えます。
            
 かたや、欧米の住宅寿命は倍以上の80年。あるいは100年以上なんていう国もあります。平均がですよ!ここ数年、わが国でも これと同等の耐久性を目指す業者が増えてきており、『FPの家』も、そんな高耐久住宅の一つです。
 さて、安くても2〜30年でへたる家がお得なのか、割高でも孫の代まで揺るぎない家がお買い得なのか・・・。難しい問題ですが、 家すら使い捨てにする是非はじっくりお考えください。質の良い家を長く大切に活用すべき―。私はそう思います。
                                    
 それどころか安かろう悪かろうの家は暮らしを脅かしかねない大問題をはらんでいます。そのため、ローコスト住宅はお奨め できません。あからさまに若い女性客に狙いを絞った、お洒落なデザイナーズ住宅もまた然りです。
 どうしてそこまで言い切るのか?
   次回はその理由をお話しましょう。
   

外丸 裕

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