=8月=

お施主様の声

あの『健康な家に住みたいな!』の著者外丸氏より
一年間の連載でお送りします!

『省エネ住宅の見分け方』その2

−住宅性能のもう一つの柱−

  省エネ住宅にするためには、断熱をしっかりして熱伝導を抑える―というのが 前回のお話でした。しかし、省エネ住宅にとって重要なのは断熱だけではありません。というのも、壁などから熱伝導によって出入り するばかりでなく、空気の移動によっても熱は直接的に出入りするからです。  
                 
 ここでまた魔法瓶を例にしましょう。いくら保冷性の良い魔法瓶でも、蓋を開け放したままにしておいたらどうなるでしょうか? 冷たい水を入れたところで、炎天下ではあっという間にぬるい水になってしまうはずです。
 器が大きくなるだけで、住宅でも全く同じことが起こります。つまり、せっかく断熱性能の良い家でも、窓を開けてしまえば 効果半減になってしまうということです。
 そればかりではありません。たとえ窓をぴったり閉ざしていても、隙間さえあれば空気は侵入し、やはり熱的なロスが生じます。これは冬場を考えれば理解しやすく、隙間風ぴゅーぴゅーの家をいくら暖房しても、少しも暖かくないことは周知の事実です。反対に、 コンクリート造の建物には隙間が一切ないため、一般的にマンションに暮らしていると暖かく感じるわけです。  
 ただ、今後は夏の暑さ対策にとっても、隙間をなくすことが重要性を増します。
                                    
 というのも、温暖化の進行は速度を増しており、国立環境研究所の最新の研究でも、2011年以降、暑い昼と暑い夜の日数がますます増加すると予測されるからです。猛暑が当たり前になるどころか、熱中症で倒れる高齢者や幼児が続出するほどの暑さすら 覚悟する必要がありそうです。
 だからこそ、たとえ木造住宅であっても、可能な限り隙間をなくすことが大切になってきます、これが気密という問題です。
 空気が出入りするルートを徹底的になくせば、住宅は堅固な《シュエルター》へと進化します。熱せられた外気の進入を水際で食い止め、 より少ないエネルギーで暑さをしのぐことを可能とするでしょう。厳しい気候に翻弄されず、快適で健康な暮らしを営む近道にも なります。
 
 これからの省エネ住宅は、断熱性の良い高断熱住宅であると同時に、気密性が良く隙間の少ない高気密住宅でなければなりません。 つまり、高気密・高断熱住宅でなければならないのです。
 では―、肝心の気密性能はどうやって比較したら良いのでしょうか?
 断熱性能にはQ値(熱損失係数)という物差しがありましたが、気密性能の場合にも、C値(隙間相当面積)という 物差しがちゃ〜んとあります。C値とは家ごとの気密性能を示す数字で、C値が低いほど性能が良いことを意味します。
 温暖化対策には、最低でもC値が「2」を下回るくらいの気密性能が望まれます。それどころか、高性能を目指す業者たちは「1」以下の性能を競っており、私の住む『FPの家』のC値も「0.3」です。これは、述べ床面積40坪の家に換算した場合、家全体でわずが名刺の大きさ程度の隙間しかないという驚異的な数値です。
                  
 さて・・・。住宅へのこだわりは人様々です。デザインにこだわるも良し、価格を重視ずるのももっともです。それに加えて、性能にも目を向けてみてはいかがでしょうか?その際は、宣伝文句だけで判断してはいけません。Q値やC値を目安にして、 客観的・科学的に比較しましょう。                  
                             外丸 裕 

     

 
                     
 

  

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